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施設長コラム

同じ親から生まれ同じように育てられたのに、どうしてこれほどちがうのか?

良い質問ですね。
ところであなたは誰のことを思ってこの質問をされていますか?
ご自分と兄上を比べておられますか、それともあなたの子供さん達のことですか?
答えを先に申し上げますと、別の人格なのですから大きな違いがあって当然です。
もっと強く言うなら、違っていなければならない二人の人間を無理に同一視しようと
されているところに間違いがあります。
まず、本来的に与えられている個性あるいは性格、思考回路、感受性等は一人一人
皆違っているはずです。また、同じ両親であっても経験量、特に子育ての経験は
回を重ねる毎に要領良くなっており、極端な言い方をすれば、それぞれの子供を育てる
時点では親自体が別人になっていたと見做しても良いほどでしょう。
それは子育て経験というだけでなく、家庭内、地域、さらには国家あるいは地球規模の
変化に左右されているかもしれません。現代は通信や交通事情だけでなく、
医療や食品に関する点でも日進月歩であり、これら環境変化による影響だけでも人間は
否応なしに変化させられています。
また、人間関係は”パターン化”し易く、親に対する態度や言葉遣いと学校の先生に対する
それとが違うのと同じように、それぞれの子供に対する親の表情やそぶり、
使う言葉やイントネーションまでも微妙に違っているはずです。
ことほど左様に、違う人間を、変化した人間が、異なる時代に育てたのですから、
たとえ兄弟であっても、あらゆる点で同じではあり得ないのです。納得していただけますでしようか。
一つ御忠告しておきますが、これからはどのような場面であっても、たとえ自分の子供といえども、
人を比較して評価することは厳に慎まれるのがよろしいかと存じます。

“人には人それぞれの道があり、人には人それぞれの考えがある。”


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