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施設長コラム

“誰でも”いつの間にか必ず好きになる方法

“蓼食う虫も好き好き”とは、どんなにまずい物でも、いやな物(者)でも、世の中には“それが良い”、
あるいは“それでなければだめ”という人が必ずいるという諺です。
ただ、この場合いかに少数派とはいえ、本来的にそれを好む人がいるということですが、
本稿で言わんとするのは、本来は気にもかけていない物や人のことを、
誰でもいつの間にか好きになる方法があるということです。
“熟知性の法則”(ザイオンス;心理学者、米)という言葉を耳にされたことがおありでしょうか。
学生に“ブロマイド”を繰り返し見せていると、やがてその相手に好意を持つようになるという実験です。
接触回数を多くして好感を持たせる、テレビのコマーシャルが売り込み方法として有効な根拠です。
人間関係に当てはめて少し意訳すると、「利害を抜きにして、尽くせば尽くすほど相手を強く好きになる」
となります。
聖書にも「あなたたちの宝のあるところには、あなたたちの心もある」と書かれています。
何を宝と思うかは別にして、苦労して手に入れた、あるいは手をかけて育てた物ほど心に強く残っているということでしょう。そして、この心理の法則ははるか古から判っていたということです。
裏返せば、もしあなたが「私は…を心から愛せない」、あるいは「愛が薄れた」と思っている人や事象があるとすれば、それはまだ尽くし方が足りないからではないでしょうか。
また、前回書きましたように“心を写す鏡は心”ですので、あなたが本気で愛し続けていれば、
必ずいつか相手に伝わることを請合います。例えば私がフォレスタに心底惚れているようにです。
一度しかない人生、“惚れて、惚れ疲れて、永遠に眠り込む”といった生き方を味わってみませんか。
おっと、これまでの本シリーズからすると、いささか過激に過ぎたでしょうか。
実は今日、私は古希の一年前の誕生日を迎えていまして、“ずいぶん遠くまで来たな”という思いと、
まだ“直ぐ舟に乗るわけにはいかないぞ”という思いの間で揺れているものですからご容赦ください。
来た道を振り返り、今改めて回りを見渡せば、人・物・景色全てが愛おしく思われます。
しかしですね、我が人生は回りに尽くした何倍もの恵みを、むしろ受けてきたはずなのに、
この思いが浮かぶ現象をザイオンスはどう説明するのでしょうか。
少々いがみあった人でも、苦手だった事物でも、年齢が受け入れさせてくれるのだとすれば、
年をとることも悪くはないですね。

ザイオンスよ、若さはまぶしい。されど、老いも爽やかなり!


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