トップ > 施設長コラム > 肩の力を抜き臍下丹田に胆力を貯める

施設長コラム

肩の力を抜き臍下丹田に胆力を貯める

           (せいかたんでん)
“肩の力を抜き臍下丹田に胆力を貯める”

精神統一や武道の修行の第一歩として修練させられるのがこの姿勢です。
心の平静を得るのに最も適した状態であるにもかかわらず、昨今では教える機会も人も無くなり、
興奮した自分を鎮め、落ち着かせることが下手な人が多くなっているように感じています。
そこで、年度始めにあたり、高齢者の一人として伝えておきたいと思います。
非常に簡単ですので是非試してみてください。

1)先ず、正座でも胡坐でも良いので座って背筋を伸ばしてください。
2)両手を自然な状態で膝に置いて呼吸を整えてください。
3)静かに息を吸いながら、手は膝に置いたままゆっくり肩を挙げてください。
4)肩が挙がりきった状態で、いっぱいになるまで息を吸ってください。
5)静かに息を吐きながら、急にストンと肩を落としてください。
6)肩は落としたまま、息を吐き続けてください。すると、下腹部に自然に軽いカが入ってきます。
ここが“丹田”といわれる、恥骨直上・臍下三寸の部分です。
7)その力が入った部分を意識しながら、しかし、故意に力を入れないで静かな呼吸を続けてください。
8)肩の力が抜けているか、背筋は伸びているかを確認しながら、静かな呼吸を続けてください。
まだ、肩のカが抜けていなければ、同じことを繰り返してください。
9)これが表題の状態です。

直前の状態と比べると、どれだけ肩に力が入っていたか、また、歯を噛みしめていたかが判るでしょう。
しばらくこの状態を続けたら、改めてそれまで考えていたこと、あるいは、
これから考えなければならないことを想起して、考えを再開してください。

日々の生活の中で“心を落ち着かせる時間”を持つことを習慣にしていれば、
難局に直面した際に平静でいられる時間が長く、また興奮や緊張状態に陥った際に、
自分がはまっている状態に速やかに気付き、脱出することができます。
また、これまで強いストレスに感じていたことが、
実はそれほど脅威に受け取らなくてもよいことだったと思えるようになります。
                                 (いにしえびと)
繰り返し練習して体得し、これらの現象を実感されれば、古人の入間形成の一端に触れることができると思います。


ページの先頭へ

〒426-0033 藤枝市小石川町2-8-13

TEL: 054-647-3833  FAX:054-647-3831

医療法人社団凜和会 介護老人保健施設 フォレスタ藤枝